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【日記】星の王子さま。コペリとテグジュペリ。

コラム
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「アントワーヌ・ド・サン=テグジュペリ」が生まれたのは1900年の6月29日。今日は「星の王子さま」を書いた「サン=テグジュペリ」の118回目の誕生日です。

コペリと先代の3匹の犬にはテグジュペリにちなんだ名前をつけています。コペリは”Copper”と”Kopernik”と”Exupéry”が名前の由来です。「ペリ」しか入ってません。

ココペリやペコリじゃないんですよ。

 

さて、サン=テグジュペリと言えば、まずは「星の王子さま」。

読んだことあります?

 

星の王子さまは、小さな星に住んでいてバラの世話をしてる。

子供の頃に読んでいて、なんとなく覚えている方もいますよね。

 

“If you please—draw me a sheep …”「すみません、ヒツジの絵を書いて」

砂漠の真ん中に不時着したパイロットの前に現れた一人の不思議な少年は突然こんなお願いをします。

残り少ない水と飛行機の修理で命がけの彼にとって、この子供の言葉は初め冗談やイタズラのように聞こえていました。だけど彼は次第に王子さまに導かれていきます。

子供の頃はみんなが知っていて、大人になると忘れてしまうこととは何でしょう。人生に本当に大切な事とは何か。

かわいいキャラクターの登場するファンタジーや童話としてイメージされる星の王子さまですが、大人になってから読むと印象がガラリと変わると思います。

 


星の王子さま (新潮文庫)

 

最後は、砂漠の毒ヘビに自分を噛ませて小さな星に帰っていくんですよね。

“It was wrong of you to come. You will suffer. I shall look as if I were dead; and that will not be true . . .” 

「こない方がよかったのに。君は辛い思いをするよ。僕は死んだように見えるかもしれないけど、本当じゃないからね…。」

“You understand … it is too far. I cannot carry this body with me. It is too heavy.” 

「分かってよ…とっても遠いんだ。この身体は持ってけないの。重すぎるんだよ。」

 

どんな哲学や幸福論を知っていても現代社会に生きていたらピンと来ませんし、なかなか生かすことなんてできません。

だけど「星の王子さま」を読んだ後は、心が少しだけ軽くなっているのを感じるかもしれません。そんな魅力のある物語です。王子さまが読者にも人間の幸せについてのヒントを教えてくれます。

もちろん幸せの反対も。

ショーペンハウアーは読んだことがありますか? ヒルティ、アラン、ラッセルの三大幸福論はどうですか? インド哲学や仏教のお経、聖書、クルアーン、チベットの死者の書に興味はありますか?

知っていても現実の物質文化の中では、ほとんど役には立ちません。

無意味だとは思いません。ある日、どうしようもなくなった時にそっと力を貸してくれるからです。

 

「人間の思想なんて100年もしたら驚くほどに変わってしまう」と誰かが言いました。実際、この10年、20年の間にも人の考え方はどんどん変わっていますね。

何が幸せかを考える前に、流行の映画やドラマを見なきゃ。健康的で美しいカラダを作らなきゃ。勉強しなきゃ。偉くならなきゃ。お金を稼いでオシャレしなきゃ。みんなと一緒を目指さなきゃ。

現代人は忙しいです。

 

時が過ぎても変わらないのは、人間を人間でいさせてくれるのが心だということ。物質文化だけが進歩して、心が置いてきぼりにされています。

幸せのために何が必要で何が不必要なのか。

 

サン=テグジュペリの誕生日はそんなことを考えたい。

子供の頃の目で。

 

「本当に大切なことは、目じゃなくて心で探さなきゃ」

“What is essential is invisible to the eye.” 「大事なものは目には見えない」

 

 

星を見ても、花を見ても「ああ、きれいだな」と感じるのは、私たちの心。

視力だけに頼っているとすぐに見間違えてしまいますね。