日本の法律上、市販のドッグフードや犬おやつは「雑貨」扱い。「雑貨って怖いの?」って聞かれたら「怖いよ!」って教えてあげたい。でも誰かのお気に入りだったりするから「それ体に悪いよ」とはなかなか言えやしないよね…野口さん。
日本の法律ではペットは「モノ」扱い。まだ人間の社会でも不公平や色んな問題があるから、動物が後回しになってます。仕方がないですね。
だけど愛犬たちは家族の一員。こういう社会の仕組みだから愛犬を守ってあげられるのは家族だけです。世の中の犬たちにはまだ配慮されてないことが盛りだくさん。
たとえば毎日の食べ物についてです。
食べてはいけないドッグフード
私に市販の犬おやつが怖いって教えてくれたのは、静岡の食品会社の人とドッグフードのお仕事に携わってた獣医さんです。おもいっきり専門家の人。
もう20年近く前ですが、中身聞いただけで「オェ~!」ってなる材料が普通に使われてました。どこにでも売ってる犬おやつにですよ。
それから長い時間が経ちましたが、人気のフードや犬おやつが実は後から「イヌに毒だった」ということが分かったり、粗悪な材料でイヌネコが死んじゃったり、色んなニュースが度々ありました。
そんなことが続くに続いたから日本では平成21年の6月1日から「愛がん動物用飼料の安全性の確保に関する法律」(環境省:ペットフード安全法)というのが施行されたのですが、まだまだ市販のフードには不安な事ばかりです。「オェ~素材」を使用してる怖い犬おやつも普通に売ってますよ。
「食べてはいけないドッグフード」で検索しただけでもいくつか出てくると思います。私からは言いにくいので気になる人は調べてみて。
そんな心配もあって最近ドッグフードや犬おやつを手作りする飼い主さんが増えてますね。でも栄養バランスやカロリーコントロールが難しいです。せっかく手作りで頑張ったのに愛犬のためにならなかったら意味ないもんね。
そしてもう一つ手作りご飯のデメリット。
ドライの総合栄養食に戻したときに食いが悪くなったりするよね。
いちばん良いのは愛犬に合った食事だと思いますが、今もおやつにだけは気をつけた方がいいです。
チワワのコペリの家はずっと「総合栄養食+手作りおやつ」です。
愛犬の健康と食べ物は切っても切れない関係
愛犬の食べ物に不安のある方!
「市販のおやつをやめただけで、愛犬の体調不良が良くなった」という人はとても多いですよ。
メインのドッグフードを変えずにです。
メインのドッグフードは総合栄養食が優秀です。最近の総合栄養食ってほんとに優れてる。あの栄養バランスには手作りではそう簡単には敵いません。ペットフードの研究所って凄いですよ。
添加物が気になって添加物ゼロしか選べなくなった人はもうちょっと調べてみてもいいかも。ネットのドッグフード情報じゃなくて論文がいいです。言われてるほど毒じゃないものもあるんですよ。むしろ逆に抗がん作用が認められてたりとかね。
結局、獣医師さんが推奨するようなドッグフードって添加物の種類もそうですし、追跡調査で健康被害が実際に出ていないものが優先されるんです。
だから気にするなら有名どころのドッグフードよりも市販の犬おやつの方を気にするべきです。犬おやつの方が危ないものを手にやすい状況です。
ドッグフードも「雑貨」扱いだけど、犬おやつも全て「雑貨」。なるべく安全なものを選びたいけど「雑貨」であるからゆえに中身がよくわからない。
だったら何を選びましょうか。
そう「食品」を選べばいいんです。
知ってますか?スーパーに並ぶ人間用の食材は「食品」なんですよ?(笑)
しかも食品衛生法に守られてるんですよ! なんてね。
犬のおやつは「雑貨」、人間の食べ物は「食品」
「雑貨」という位置づけって人間の食べ物に比べるとビックリするぐらい緩いんです。私たち人間の食べ物は食品衛生法に守られた「食品」ですが、ワンコ用として販売されている食べ物はぜーんぶ雑貨です。雑貨だと今でも怖すぎる材料で販売することができます。
表示についてもペットフード安全法と食品表示法と比べたらぜんぜん。一見安全そうなことが書かれてるドッグフードも詳しいことは分からないし、材料も作り方も知りたいところが分かりません。
もちろん犬の健康のことを考えた良い食べ物もたくさんあると思います。だけど不安な食べ物もごちゃ混ぜになっていて私たち一般人は広告文句に踊らされるしかないの。
「国産だし! 人間並み基準だし!」と広告文句を信じて愛犬のおやつを選ぶ人はきっといい人なんだと思います。いい人だけど愛犬を守れません。
例えば「国産=最終的に日本で加工しただけ」「人間並みの基準=人間基準ではない」みたいなね。
人間でもエヴィデンスのない化粧品やサプリで女性や子供が健康被害を受けたりしますが、犬の食べ物はもっと危ないと思ったほうが犬は安心です。
もし愛犬が家族の一員なら「雑貨」はできるだけ避けるべきです。赤ちゃんの離乳食に雑貨を混ぜる人なんていませんよね。そうだ明日のお弁当は雑貨にしよう!なんて人もいるわけないです。
でも愛犬が食べてるのは「雑貨」なんですよ。
雑貨という位置付けは怖いですよ。ペットフード安全法のような規制の更なる発展を望みます。
近年、犬の手作りフードがブームになってますよね?
こういう愛犬の食べ物を心配する背景から始まってます。
手間も時間もかかるのに手作りの飼い主さん偉いな~って思うんです。手作りの飼い主さんたちは愛犬の栄養バランスを考えて日々一生懸命に犬ご飯を作ってるんですよ。
その方たちが材料にしてる食材は「人間基準風の雑貨」ではなくもちろん「本物の人間基準の食品」です。人間よりも体が小さいから、食べ物に含まれてる物の影響が人間よりも大きくなります。
食べものを変えて健康を取り戻したり、長年悩んでいた体調不良がみるみる良くなったりする姿を見ると嬉しくなります。
ルックスやファッションよりも元気な子が可愛いし、お利口さんでもいたずらっ子でも元気なのが一番いい。
「雑貨」のササミジャーキーなら「食品」であるスーパーの鶏ササミがいい
人間が口にする食品にはたくさんのルールが働いていて、日本の食べ物は品質も安全性も保たれています。
材料から製造・流通・表示・販売の過程まであらゆるところに細かな取り決めがあるから、私たちは安心してお買い物ができます。中国などから海外旅行客が日本の粉ミルクをたくさんお土産にしてくれたりするのは嬉しいですね。
ところが残念なことに、犬の食べ物として販売されているドッグフードやおやつは法律上「食品」ではなくて「雑貨」という扱いです。
ペットの食べ物が雑貨として扱われていることで心配なのは規制が緩いことです。人間には許可されない材料がペット用には許されていたり、添加物の許容量も人間よりも遥かに多いです。原料から製造過程、表示に関しても人間用の食品とは比べ物になりません。
人間レベルの品質でしっかりした食べ物もあると思いますが、逆に信じられないほど粗悪な材料と不衛生な製造過程で作られた物もごちゃまぜにされています。
今年は市販のササミおやつを食べたイヌとネコがサルモネラ菌で何十匹も命を失ったという痛ましいニュースがありました。もし人間基準の「食品」として製造されていたら起きなかったはずです。
安全性を信頼していたおやつが、実はそうではなかったことが後に公表されたり、知らないまま家族の一員を失ってしまったり。愛犬が直接口にする食べ物についてはまだまだ考える必要がありそうです。
高級おしゃれなササミおやつ vs スーパーのササミ
ジャーキーやフリーズドライのように加工して、綺麗なパッケージに入った可愛いくてちょっと良い値段のササミおやつ。それは「雑貨」です!
酷い言い方ですが「雑貨」として販売されるササミジャーキーは「食品」であるスーパーの鶏ささみに比べれば信頼性では勝りません。
ちょっと良い値段のする犬用おやつのよくある謳い文句は「人が食べるレベルの国産〇〇鶏を使用」「無添加」「保存料、着色料なし」。
「わぁ、それなら安心ね!」と飛びつきそうですが、これって「食品の鶏ササミ」と比べたら普通のことです。
この謳い文句を逆さにしてみると元々の犬おやつの扱いが見えます。
「人が食べられないレベルの謎肉」「添加物たっぷり」「保存料、着色料たっぷり」。
信じられないけど雑貨ではこういうものも販売できますし実際に販売されるので、わざわざ差別化のために前者のような謳い文句が必要になるんです。
表示されていない部分も気になります。書かれていない所まで本当に人間レベルなのかは私たちには判断できません。鶏肉の鮮度や加工環境、流通過程、表示も人間の基準とはぜんぜん違うからです。
スーパーの鶏ササミは全て人間レベル、市販の犬用おやつより新鮮!
「食品衛生法、ありがとう」
どこのスーパーで買っても日本のルールをクリアしてお店に並んだササミです。
犬おやつのフリーズドライや干しササミは日持ちするし便利です。でもスーパーの鶏ササミだって茹でただけで与えられます。
わざわざドライを選ぶメリットを考えて購入しますか?
人間なら奥歯で咀嚼して、唾液と混ぜて柔らかくしてから飲み込みますが、犬は飲みこめる大きさに噛みちぎったらすぐ丸呑みしてしまいます。
鶏ササミの良さは栄養素と消化の良さ。わざわざ固いものにしたらもったいないです。カチカチに乾燥させたササミは健康な若い犬には良いけれど、病中病後やシニア犬のお腹には負担が小さくないと思います。
スーパーの鶏ササミの方が新鮮ですし体にも優しいと思いませんか?
犬とササミの栄養やメリット
鶏ササミは人間にも良い物です。低脂肪で良質なタンパク質が豊富。体に必要なアミノ酸の含有量とバランスが良いし、カロリーコントロールもしやすい優れた食品です。
ササミの代表的な栄養素は、やっぱりたんぱく質。肉類のなかでもトップクラスです。
ささみ1本あたりのカロリーは、だいたい50kcalぐらいです。脂肪の少ない鶏むね肉よりもさらに低脂肪で、鶏肉のほかの部位と比べると最も低カロリーになります。なので人間でもトレーニングやダイエットに適した優れた鶏肉として人気ですね。
消化吸収が良いので、人間なら育ち盛りの子供にもお年寄りにもおすすめできます。そして多くのワンコにもお腹にやさしいおいしいお肉です。
細かくちぎって与えることもできますから、トリーツとしても使いやすいです。消化吸収を考えると、硬いドライのジャーキーより茹でて小さく与えられる茹でササミのほうがシニア犬などにも安心です。
おなかの調子というのは犬の健康に本当に大事なところ。ささみが胃腸への負担が少ない食品だという所はチェックです。
またビタミン類ではビタミンAやB群が豊富に含まれています。粘膜、皮膚、被毛に関わる栄養素がちょうどよく取れますよ。
トリプトファンも豊富です。トリプトファンは人間では、幸せホルモン「セロトニン」の材料と言われたりします。気持ちの安定に関わるホルモンです。
セロトニンは生体リズム、体内時計に関わるで不眠症や睡眠障害、うつ病などにも良いとされます。
また、ほかのお肉に比べて便の臭いもきつくなりにくい傾向があると思います。これは脂質の少なさと消化しやすさが関連してると思います。
食べ物は適量が大事、鶏ササミの注意点
何事も食べすぎは体に良くありません。低脂肪、低カロリーな食品ですが、与えすぎると肥満の原因になります。過剰摂取には注意しましょう。
また、鶏にアレルギーのある子は食べられません。
チワワのコペリの食生活と鶏ササミ
コペリの食べてるものは基本的に「総合栄養食」と「鶏ささみ」と「野菜・果物」が多いです。ほとんど市販の犬おやつは与えません。
先代犬に多くの食物アレルギーを持っている子がいて、その時に初めて本気で食べ物の見直しをしました。何を食べても酷い症状を発症するので、市販のフードはほとんど合いません。
今思えば、普通の食物アレルギーに加えて化学物質過敏症のような症状があったんじゃないかと思います。
ペットフードに詳しい獣医師さんに出会って、おすすめでメインの総合栄養食が決まりました。今はコペリが同じものを食べてます。食べ物について色々と教えてもらいました。「食べてはいけないドッグフード」のことも。
犬用のササミジャーキーはダメだけどスーパーの鶏ささみは大丈夫だった。食べ物を全て見直してから痒みや皮膚症状、お腹の具合までみるみる変わっていきました。
「健康でいたかったら(当時の)市販のおやつは一切あげないほうがいい」
「この総合栄養食と定期健診だけでも健康的に生きられます」
「おやつをあげるなら人間用の鶏ささみとお野菜です」
先生の言う通りにその子は長生きしましたよ。同じ動物病院で知り合ったワンコたちも長生きの子が多かったです。
そういうわけで今もコペリが食べてるのは総合栄養食に鶏ササミとお野菜が多いです。