こんにちは。今日は犬のトイレのしつけのお話。
チワワのコペリのトイレマナーは盲導犬や警察犬と同じです。犬に汚されたくない人たちの気持ちが分かるから、コペリ家の犬たちはずっとそうやってトイレのしつけには手を抜かずやってきました。
盲導犬のようにトイレができるようにするのは決して難かしい訓練が必要なわけではありません。きちんとトイレトレーニングしている飼い主さんの犬はみんな同じぐらい上手にトイレができますし、それが普通の世の中にならないと日本の犬は暮らしにくくないます。犬の社会的な立場も街の状況も改善されません。
なんでこんな話をしてるのかと言うと、お気に入りの場所にまたペット禁止の看板が立ってしまったからです。いつも楽しみにシーズーと散歩してたおばあちゃんが休憩するスペースがなくなって残念そうでした。
トイレができる犬が、できない犬のせいで行動範囲が狭くなります。悪いことの影響だけが大きくて、みんなに配慮してる人たちばかりが悲しい思いをしています。
しつけは上手くいかなくても、お外は汚さないという立派な人もいるのに、トイレのための犬の散歩が当たり前の飼い主さんはとても迷惑なことをし続けてます。
悪気のない人ばかりだと思うのですが、なかなか言えはしませんよね…野口さん。
福沢諭吉は学問のすすめの中でこう言ってます「一人の放蕩は諸人の手本となり、ついに世間の風俗を乱りて人の教えに妨げをなす」。良くない人は放っておいたらいけないんです。
最近、愛犬と一緒にお出かけできる観光地は増えてますが、逆に犬禁止になってしまった場所も少なからずあります。楽しく散歩してた場所がある日、突然、愛犬と入れなくなる。そんな悲しいことがコペリの地域で起きています。誰かが汚し始めると次々と汚す人が現れて、最終的にペットの入場が全面禁止になります。
施設の人に「何かあったんですか?」と聞くと原因のほとんどは「排泄マナーの悪さ」です。ノーリードでトラブルが起きたり、犬が苦手な人から苦情が入ったり、色んなことがありますが、原因で一番多いのが犬のトイレになってしまったせい。
本当に愛犬を家族の一員として迎えてる人はこんなことしません。自分の犬に街を汚させるなんて考えられません。まして小さな子供たちが触れる場所でおしっこをさせるような酷いことはできないです。
人間が公共の場で同じことをしたら軽犯罪法違反の犯罪です。人の土地を犬のトイレにするのが当たり前になっている人はおかしいです。みんなしてるからで済みません。
苦情が入っても公共の土地では注意書きで対応されることが多いです。でも民間の土地や商業施設なら顧客から苦情が入った途端にすぐペット禁止になったりします。
コペリの地域は犬のトイレマナーがほんとに酷くて、おしっこで腐食した電柱が倒れて事故が起きたこともあるし、雨上がりに悪臭が漂うこともあります。そんな事情があって「犬を入れないで」という看板がますます増えました。
マーキングさせてはペットボトルで水をかけている人。同じ場所に何匹も何匹もマーキングするからもう水をかけても意味がありません。
誰かが汚し始めると他の犬もし始めて、物はだんだん変色して、そのうち悪臭を放つようになります。小さな子供が使う場所なら親から苦情が入るのも当然です。そしてまたペットの立ち入りが禁止されます。犬は何も悪くないです。悪いのは飼い主さんのマナーだけ。
このブログで何を書いてもきっと何も変わりません。トイレのために散歩するのが当たり前だと考えてる飼い主さんが多すぎます。
心無い飼い主さんは当たり前のように公共の土地や他人の敷地に排泄物を捨てていきます。社会にとってとても迷惑です。でもこれがコペリの地域では普通のことで、お互い様ということになってます。
お互い様は、トイレマナーの悪い人たちが互いに言い訳してるだけで、住民の方にとっても犬は迷惑な存在になってしまってます。本当は犬がたくさんいて楽しい地域のはずなんです。
犬が好きなら犬を飼ってない人や犬が苦手な人にも認めてもらえるような飼い主にならないといけません。トイレトレーニングはそのための第一歩です。
犬のトイレのしつけは盲導犬レベルを目標に
トイレのしつけをするならお手本にしたいのは盲導犬です。お行儀のよさや愛犬のマナーを考えるときに盲導犬ほど良い先生はいません。
盲導犬のように振る舞える犬はそうそういませんが「トイレだけなら盲導犬のようにできるよ」という子はたくさんいます。
盲導犬は人の指示通りに排泄します。するべき場所でしてその他ではしません。そのために盲導犬ユーザーの方は犬の食事時間や排泄リズムのことをきちんと把握してます。
私はプロのトレーニング方法を知りませんが、コペリのトイレマナーは盲導犬と同じレベルです。家の中も街も汚しません。
こんな手順で教えました。
①「して良い場所に排泄をして、そうじゃない場所には排泄しない」
お部屋の中のトイレを教えます。普通のトイレトレーニングです。
「して良い場所」を覚えて、お部屋のトイレ以外の場所でしなくなります。
このままでは「外でし放題」になったり「外ではできない」ことがあります。
そこで次にするがトイレの指示語を与えることです。
②「指示語の通りに排泄ができる」
ドッグトレーナーさんは「ワン・ツー」という指示語でトイレの合図を教えたりするようです。
指示語は短く分かりやすければ好きな言葉でいいと思います。
コペリはおしっことうんちを分けて教えてます。その方が便利です。
掛け声のタイミングでトイレに排泄できるようにします。
③「外にトイレシートを持ち出して指示語で排泄」
外に持って行ったトイレシートだけに指示通り排泄できるようにします。
室内の決められたトイレの場所だけではなくて、他の場所に持ち出したトイレで排泄できるようになります。この段階で犬とのお出かけはとても楽になります。
チワワならトイレシートだけ持ってれいばOK。
でも、このままではトイレシートが無い時に困ります。
何時間でも我慢してしまう子がいると思います。水も飲まないようにしながら。
④シート以外に指示語で排泄
指示語でシート以外の場所にもできるようにします。
指示した時に指示したスペースで排泄できるようになります。
「ここなら排泄していいよ」ということを教えます。
プロの方は、もっと良い手順でトレーニングされていると思います。
コペリは家の中では自由な時間にトイレで排泄できます。外ではする必要がないように前もって済ませます。屋外で遅い時間になった時は必要に応じて指示通りに排泄できます。
外出の際はエチケット袋とトイレシートを携帯します。地面に直接排泄させることはありません。させることはできます。
犬のトイレのしつけで大切な心構え2つ
①失敗させないこと
他のトレーニングでもそうですが1番大事のは「失敗させないこと」。
失敗させないためにはどうしますか?「覚えるまでつきっきりで見ます」。
「つきっきり」とはどのぐらいだと思いますか? 「できるまで」です。
急がば回れ。これが一番早いです。
ずっと見てるんですか? 「できるまで見ます」。
覚悟と根気が必要です。
がんばれる人は愛犬が他の問題をかかえた時にもきっと乗り越えられます。
②トイレは褒めて教える
褒めて教えるには犬に「褒められてること」を教える必要があります。
子犬なら楽しい明るい声で「よくできたね」と言いながらナデナデしてあげるだけでも、しっぽフリフリして喜んでくれると思います。
でも人に警戒心を持ってしまった犬はそうはいきません。言葉で「よしよし」と言っても、お返事が「ガルガル」かもしれません。色んな環境に色んな犬がいます。
どの犬にも個性があって同じことが通用するとは限りません。手段を変え形を変え褒められてることが愛犬に伝わるように愛情をもって接します。
③トイレを絶対に叱らない
トイレのしつけは絶対に叱らないべきです。
排泄そのものが叱られることだと勘違いされるとトイレのしつけは困難になります。
SNSなどで「粗相した後に申し訳なさそうにする犬」のような動画や画像がアップされてるのを見たことがありますか?
SNSのものはジョーダンだと思いますが、ネタではなくて本気でそういうことをしていたら、いつまでたってもトイレを覚えることはないです。
私は排泄時に叩かれていた犬を飼ったことがあります。トイレができるようになるまで普通の子の100万倍時間がかかりました。
何もしてない子のほうが覚えが早いです。叱るはもちろん叩くはとんでもないことなので絶対にしてはいけません。
しつけ以外に必要なトイレのこと
排泄のリズムと体調管理が大事
トイレが上手になっても我慢させてはいけません。犬は我慢強いのでずっと我慢してしまいます。飼い主さんがしっかりタイミングを把握して出してあげないと膀胱炎になったりお腹を壊してしまったりします。
「みなさんの犬は1日に何回うんちしますか?」「いつしますか?」「 フードや時間を変えるとどうなりますか?」
愛犬の排泄リズムを知って無理のないタイミングでトイレができるようにします。
いつもと同じ時間にご飯を食べて、いつもと同じ時間に排泄する。そうすると見えてくる変化があります。
トイレを意識していることで体調の変化に気づくことも
日頃から犬のトイレを意識していると、自然と愛犬の排泄リズムや体調を把握できるようになります。
「今日のうんちは緩いな」とか「固そうだな」とか、同じリズムだから分かることがあります。そうすると病気や体調不良に早く気づけるメリットがあります。
人間と同じで、胃腸の調子は犬の健康とも密接に関わりがあります。食欲や排泄の具合から体調不良の予兆に気づける場合があります。
季節の寒暖差や疲労、ストレスがお腹の調子に反映されることもあります。トイレの様子から「もっと暖かくしよう」「お散歩を短くしよう」「外出は控えよう」と判断できることがあります。
【トイレのしつけ】犬はもっと自由になれる
トイレができなくてケージやサークルで過ごしている犬がいます。夜もお留守番も狭いケージの中です。潜在的に運動量の多い子はこれが強いストレスになります。物の噛み壊しや無駄吠えなど問題行動に繋がることがあります。
トイレが完璧で問題行動もなければ、部屋の中で開放的に過ごせます。トイレだけで犬の一生が違ってきます。
特別な事情がなければ、犬のトイレは何歳からでもトレーニングできます。シニアになればなるほど子犬よりも時間がかかるかもしれません。
もしトイレが理由でケージやサークルで過ごしてるワンコを知っていたら、すぐにトレーニングをすすめてあげてください。ケージやサークルを使う習慣のない海外の方から、この閉じ込めは動物愛護の観点から虐待と言われることがあります。
飼い犬を幸せにするのは飼い主の責任です。犬はケージの中でも過ごせると言う人がいます。全ての犬がそうではないと思います。トイレがしつけられないのも飼い主の責任です。特別理由もないのに犬を狭いケージに閉じ込めるのは虐待だと考えられています。
排泄マナーや衛生に関する考え方も日本とは違うので(良くも悪くも寛容)、虐待は言い過ぎだと思いますが、トイレが出来る犬の方がのびのびと暮らせるのは間違いないです。
ただ犬に寛容な社会を作っただけでは街が汚れ放題になります。日本は日本なので、飼い主のマナー意識を向上させて人にも犬にも優しい社会にしたいですね。
人間社会で犬がもっと自由に生きられるように
「犬はトイレで排泄できる生き物」
本能を抑えてまで人間のルールに従ってくれる犬たちに私がいつも抱く感情は「感謝」です。
日本の法律上では犬の立場は「モノ」扱いです。犬好きな人たちだけが、どんなに犬の地位を向上させようと願っても、犬を飼ってない人や嫌いな人も含めて全ての人が公平になるようにルールが決まります。
そんな人間中心の社会の中で、犬たちは時代や地域に合わせて人間と共存してくれています。犬と人間のお付き合いはもう何万年もの長い間です。その間に犬たちはトイレまで人の暮らしに合わせてくれるように変化してくれました。
他のイヌ科の動物には、犬のように柔軟に人間の暮らしに適応することはできません。
犬のトイレトレーニングは犬は辛くない
トイレトレーニングは厳しい訓練ではありません。「そういうものだよ」というのが犬に伝わればOKです。子犬のうちは本当に簡単。大型犬も小型犬も関係ありません。最初に教えるのは「トイレはここですよ」ということだけ。
排泄を我慢させることもなければ叱る必要もないです。ただ失敗しないように促す。できたら褒める。その繰り返しです。
私はYES、NOの間の「合ってるよ(もうすぐご褒美)」「違うよ(ご褒美もらえない)」というニュアンスの合図を教えます。褒めるほどでもなくて、怒られてるわけでもない言葉です。
良いことなら「じょうず」「YES」のように段階的にすると私は伝えやすいです。
良くないことには「NO」とは別に「違うよ」というニュアンスの合図を加えます。そうすると悪い時にも感情的に犬を威圧することなく正誤を伝えることができると思うんです。プロの目で見て中間の言葉を作ることがどういう評価になるのかは私に分かりません。目的を達成できれば良いという感じでやってます。できれば良しです。
トイレで間違えたときに「NO」はダメです。間違った場所にしたことよりも、犬の認識は排泄したことを否定されたと認識するリスクがあります。
正しく排泄するのは楽しいもの。そのぐらいの感覚でトレーニングするといいと思います。大変なのは犬じゃなくて人間の方だけで根気も時間も必要です。
トイレのしつけができることで犬の行動範囲が広がります
トイレの問題で犬の入れない場所ができてしまいます。
「犬は排泄マナーの守れる動物だから街を汚さない」
そういうイメージが定着するぐらい飼い主のマナー意識が変わると、犬の散歩が許される場所が増えると思うんです。
それができないならマナーを備えた犬に免許を与えるというのも面白いかもしれません。民間の認定試験みたいに犬と飼い主さんの試験があって、もってたら入場許可されるテーマパークがあったりしたらいいですね。
「1級家庭犬の資格を持っていたらディズニーランドやUSJに入れるよ!」と言ったら、みんなトレーニングがんばっちゃうと思うんです。
愛犬のトイレのしつけを見直してみませんか
盲導犬や介助犬はホテルやレストランにも入れますし電車にも乗れます。盲導犬や介助犬は人のために働く犬なので葉入れて当たり前ですが、私たちの愛犬ももう少しだけ認められて色んなところに一緒に行けるようになるとうれしいです。
きっと犬の排泄マナーが改善されるだけで犬と行ける場所は増えます。
ヨーロッパには犬に寛容な地域があるそうです。例えばフランスは犬が公共交通を気軽に使えたり、レストランや賃貸住宅の条件も日本に比べれて遥かに犬に寛容な社会になっています。
これだけ聞くと良いことばかりだと勘違いしますが、残念ながらトイレマナー意識も低いので、結局、犬の排泄物が大問題になっています。
衛生感覚の鋭い日本ではトイレマナーなしに犬に自由な社会は作れません。
現状は、自分の犬の排泄物の処理さえできない飼い主さんがどこにでもいます。コペリの地域は特に酷いです。公園のベンチも遊具も、街の電信柱、花壇も植え込みも犬が入れる所は全部おしっこです。
近場のドッグランは普通の衛生感覚の人は入れません。トイレスペースがあっても全く意味がないので場内はトイレと同じです。病気のリスクがあるから避けるべきだと獣医さんにまで言われてます。
「犬を入れないでください」「ウンチは持ち帰ってください」の看板も増える一方。もっと犬を自由にしたいと考える人にはつらいです。
汚す人が目立ってしまって、汚さない人は目立たないんですよね。
でも誰かが始めなくちゃいけないと思うんですよ。
トイレできる組を結成しないと!